住宅ローン減税の控除期間・控除率の特例が創設されました
平成19年度の税制改正の1つめのポイントは、「住宅ローン減税」の控除方法が選択制になったことです。これまでの控除期間10年に加え、平成19年と20年に入居される方には、新たに15年という選択肢が増えました。
住宅ローン減税は、返済期間10年以上の住宅ローンを組んでマイホームを購入または増改築(リフォーム)した場合に、所得税額と年末の住宅ローン残高に応じて毎年一定額を所得税額から控除できるという制度です。この適用期間がこれまで最長10年でしたが、平成19年または20年に入居された方に関しては、現行制度の10年か創設制度の15年のいずれかを選択できるようになりました。
●従来の住宅ローン減税
| 居住年 | 控除期間 | 住宅借入金等の年末残高 | 適用年・控除率 | |
|---|---|---|---|---|
| 平成19年 | 10年間 | 2,500万円以下の部分 (最高控除額200万円) |
1年目から6年目まで(25万円) | 1.0% |
| 7年目から10年目まで(12.5万円) | 0.5% | |||
| 平成20年 | 10年間 | 2,000万円以下の部分 | 1年目から6年目まで(20万円) | 1.0% |
| 7年目から10年目まで(10万円) | 0.5% | |||
●新しく選択肢に加わった住宅ローン減税
| 居住年 | 控除期間 | 住宅借入金等の年末残高 | 適用年・控除率 | |
|---|---|---|---|---|
| 平成19年 | 15年間 | 2,500万円以下の部分 (最高控除額200万円) |
1年目から10年目まで(15万円) | 0.6% |
| 11年目から15年目まで(10万円) | 0.4% | |||
| 平成20年 | 15年間 | 2,000万円以下の部分 (最高控除額160万円) |
1年目から10年目まで(12万円) | 0.6% |
| 11年目から15年目まで(8万円) | 0.4% | |||
注意点
※あくまで、控除率を引き下げたうえでの期間延長です。15年を選択すれば、10年の場合よりも多くの税金が戻ってくるというわけではありません。どちらが有利かは実際の所得税額、借り入れ期間などによって異なるので、比較検討が必要です。
「バリアフリーリフォーム」を対象に新たな特別控除制度の特例措置が創設されました
2つめのポイントは、住宅のバリアフリー改修(リフォーム)を支援するため、税制面で優遇が受けられる特例制度(バリアフリー改修促進減税)が創設されたことです。 住宅にバリアフリーの改修工事をローンなどの借り入れで行った場合、借入金の年末残高の一定割合を、所得税から5年間控除することができるようになりました。
これは、平成19年4月1日から平成20年12月31日の間にバリアフリー改修工事を含む増改築工事を行った場合が対象となります。 また、改修工事が完了した住宅の翌年度分の固定資産税の税額が3分の1に減額されます。減額は、3年間の限定措置となります。
●バリアフリー改修促進減税の概要
| 居住の用に供する時期 | 控除期間 | 住宅借入金等の年末残高 | 控除率 | |
|---|---|---|---|---|
| 平成19年4月1日から 平成20年12月31日まで |
5年間 | 1,000万円以下の部分 | (1)バリアフリー改修工事に係る工事費用相当部分(200万円を限度) | 2.0% |
| (2)(1)の「一定のバリアフリー改修工事に係る工事費用相当部分(1,000万円を限度)」以外の工事費用相当部分 | 1.0% | |||
この特例は、上記の「住宅ローン減税」と比較して、どちらの控除を受けるか選択できますが、適用対象者や対象となる工事内容に次のような要件があります。
- ●適用対象者(次のいずれかに該当する方)
- (1)50歳以上の人、(2)介護保険法の要介護又は要支援の認定を受けている人、(3)障がい者、(4)居住者の親族のうち(1)または(2)に該当する人。または65歳以上のいずれかの人と同居している人。
- ●対象となるバリアフリー改修(リフォーム)工事
- (1)廊下幅の拡幅、(2)階段の勾配の緩和、(3)浴室の改良、(4)便所の改良、(5)手すりの設置、(6)屋内の段差の解消、(7)引き戸への取替え、(8)床表面の滑り止め化。
注意点
※この特例は、工事費用の合計が30万円を超えた場合と、ローン期間が5年以上の場合のみに適用されます。
※登録性能評価機関、指定確認検査機関など、専門機関が発行する証明書が必要になります。
※対象となる住宅が該当するかの確認は、住宅所在地の都道府県または市区町村へお問い合わせください。
土地・建物の譲渡にかかる課税に対する特例の適用期間が3年に延長されました
3つめのポイントは、自分の土地やマイホームを買い換えたりして譲渡損失(=売却や譲渡によって生じる赤字の損失)が出た場合、繰越控除の適用期限が3年延長されたことです。
もともとこれは、「住居用財産の譲渡に係る課税の特例」というものです。買い換えを前提としてマイホームなどを譲渡した年に控除しきれない譲渡損失が生じた場合に、買い換えを要件として3年間繰越で控除されていました。
それが、平成16年度の改正で買い換えをしなくても、一定限度・要件のもと、3年間の繰越控除ができる制度になっています。当時(平成16年度)の改正では、この特例が受けられるのは平成18年12月31日までとされていましたが、今回の改正により、平成21年12月31日までに延長されています。
注意点
※マイホームの買い換えや売却によって譲渡損失が出る可能性がある方は、所得税および住民税の軽減処置があります。詳細については、税務署に問い合わせてみるとよいでしょう。
