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現役時代、そのスタイリッシュさでサッカー選手のイメージを変えた武田修宏さん。解説者として活躍される今も、こだわりをもったオシャレ感覚は健在です。また、過酷な勝負の世界に身を置かれていた武田さんにとって、家とは「自分の心を解放し、自分をさらけ出す場所」だと言います。
最近は、日課のランニングをしながら建築探訪をし、来るべきマイホーム建築の参考にしているとか。武田さんのライフスタイルについて伺いました。
[プロフィール]
静岡県出身。サッカーの名門、静岡県立清水東高校1年の時、全国高校サッカー選手権大会準優勝の原動力として活躍。全国にその実力を知らしめる。1986年読売日本サッカークラブ(現、東京ヴェルディ)へ鳴り物入りで入団。得点王、新人王などに輝く。1987年プロに転向。1988年オリンピック代表、1987年、1990〜1994年日本代表のエースストライカーとして活躍。2002年現役引退後、サッカー解説を中心に、スポーツコメンテイター、タレント業等、活躍の場を広げるとともに、日本サッカー協会アンバサダーとしてサッカーの普及活動に力を注いでいる。現在、プロサッカー監督資格であるS級ライセンス取得に向けて奮闘中。
「いつか監督としてピッチに戻るのが夢、目指すのは派手で強くてカッコイイ監督」と語る武田さん。
サッカーという夢を追い、 いくつもの街に移り住んだ現役時代
―― 現役時代、移籍などで、多くの街に住まれたと思いますが、印象深い街は?
南米のパラグアイでの生活は、とても印象深いです。
以前、横浜フリューゲルスでプレーをしていたアマリージャ監督のオファーを受け、スポルティボ・ルケーニョというパラグアイ一部リーグのクラブチームでプレーをするため、現地でマンションを借りて暮らしていました。
パラグアイは、僕が思っていた以上にサッカーが盛んな国で、空港に到着した時の取材陣の多さや、「日本のマラドーナがやってきた」という不思議な騒がれ方をして戸惑いました。
生活の目的は、サッカーをするためなので、基本的な生活のパターンは日本にいる時と同じ、日々サッカーが中心の暮らしでした。
暮らしの中で日本との違いを感じたことといえば、バスタブが無かったこと。南米では、シャワーを浴びるだけで、ゆったりと風呂につかるという習慣がないため、僕が住んでいた部屋にもバスタブが付いていませんでした。
僕は、寝る前に熱めの風呂に入ることを習慣にしています。激しい運動をして疲れた筋肉をほぐすセルフケアの意味もありますし、僕自身、風呂に入らないと疲れが取れない気がして落ち着かないのです。そこで、すぐにバスタブを買いに行き、毎晩風呂に入れる環境をつくりました。
本日の靴は大好きな赤。
一念発起の大掃除は、 住み慣れたマイルームをさらに快適な空間へと進歩させた
――現在はどういったお部屋にお住まいですか?
3LDKのマンションに住んでいます。 今住んでいる部屋は、友人の紹介で13年前から暮らしていますが、南米に移籍した時も、京都、磐田、市原などに在籍してホテル暮らしや、寮生活をしていた時もずっと借り続けていました。
それだけ、多くの経験をした時代を過ごした空間というのは、言葉にするのは難しい、とても大切な想いの詰まった場所になっています。僕の人生の中で、一番長く住んでいる場所なので、自分の根っこのような場所かな。
――共に歩んでこられたお部屋ですね。
この部屋で暮らし始めてから、本当に多くの事がありましたから、僕の歴史をすべて知っている部屋です。 実は今年の初め、気分転換の意味もあり、住み始めてから初めてというくらいの大掃除をしました。
僕は、やると決めたら徹底的にやるタイプなので、毎日の掃除では行き届かない冷蔵庫の裏などの細部まで拭き掃除をし、知らず知らずのうちに増えている物をすべて整理するなど、徹底的に掃除をしました。そのために新しい掃除機まで購入してしまったくらいです。
自分でそれだけの大掃除をすると、部屋に対する愛着が強まり、自分の部屋をより居心地のよいものにしようという気持ちになりますね。 今度は、照明やインテリアまで一新してみようという思いが出てきて、まず手始めに間接照明や調光タイプの照明を購入しました。
照明を変えると部屋のイメージも随分変わることに気付き、今更ながら、照明の大切さに気付かされました。次は、インテリアも変えようと思っています。
共感できる言葉を飾り、自分に置き換えて考える。この言葉を見ると、「何をするにも上っ面だけでなく、きちんと土台をつくらなければいけない」と思うのだとか。
笑顔でマイルーム改造計画を語る。
部屋ごとにテーマを持たせた “武田流”空間コーディネート
――お部屋の中でこだわりなどがあればお聞かせ下さい。
世間でいわれているイメージとは違い、最近の僕はかなり出不精ですから、家にいる時間が長いのです。
ということは、おのずとそこを居心地のいい空間にしたいと思いますよね。
ですから、それぞれの部屋にこだわりをもち、その部屋モードとでもいうのか、自分が今いる部屋に合わせて、自分の中のスイッチが自然と入れ替わるような空間コーディネートをしています。
――部屋ごとにご自身の気分も変わるということですか?
自分の中で、この部屋はこうするところ、という線引きがはっきりしていますから、無意識にギアチェンジされているという感じです。
 
●くつろぎのリビング●
リビングはくつろぐための部屋です。
フローリングに皮のソファ、グレーのローテーブルにグレーのカーテンとシンプルにしています。
その他にはテレビが置いてある程度で、あまり多くの物は置いていません。
ここでは、音楽を聴きながら寝そべり、雑誌を読んだり、コーヒーを飲んだりして過ごします。
大掃除の際に、照明を間接照明や5段階の調節ができる調光タイプの照明に買い替えたので、部屋の安らぎ度がアップしました。仕事で疲れて帰った時に、即、くつろぎモードになれる部屋です。
くつろぎのリビング。定番のスタイルはバラードを聞きながら寝転んで雑誌をみること。
●衣装部屋●
衣装部屋は、その名の通り一部屋まるごと収納スペースとして服を収納しています。テレビに出るという仕事柄もありますが、もともとファッションには興味とこだわりがあるため、自然と服は増えてしまいます。
洋服を収納する際には、型崩れをしないようにしっかりとしたハンガーを使う、防虫剤を入れる、除湿をするなど、服を大切に保管することを心がけています。
良いものを買い、それを大切に扱うことは、服に対する礼儀でもあり、僕のポリシーです。
また、僕は、仕事で着る服はすべて自分で探し、コーディネートしますから、先のスケジュールを考え、その仕事のイメージに合わせて着る服を考えて、セッティングする部屋でもあります。ファッションのことばかり考える部屋です。
出番待ちの衣装たち。収納への配慮も、オシャレの基本。
50足以上ある靴は専用のシューズロッカーにきちんと収納。
寝室
モノトーンで統一してあり、まさに寝るための部屋です。
健康管理のため、加湿器を使用、また、布団乾燥機も愛用しています。僕の場合、家電製品は、シンプル・イズ・ベスト。多機能で高価な品物よりも、単純明快で簡単操作のものが好きです。なおかつ色や形がおしゃれなら完璧です。
家電も家具の一部と考え、部屋のカラーリングやイメージに合う色の物を買いますが、傾向としてはモノトーンが多いかな。
オフィス兼勉強部屋は 今、一番落ち着ける僕の居場所
――お部屋の中で一番居心地の良い空間は?
今、僕が一番落ち着ける場所は、ファックスやパソコン、スケジュールボードなどを置き、仕事部屋として使っているオフィス兼勉強部屋です。
机に向かい、解説やS級ライセンスの勉強をしたり、スポーツ新聞などを読んで情報収集をしていると、集中でき、今後の構想を思い描く時間にもなります。
時には、スケジュールボードを眺めながら、衣装選びや行動時間のシミュレーションをするなど、この部屋ではいろいろなことを考える時間を大切にしています。
また、できる範囲で日記をつけ、毎日思ったこと、感じたことを書きとめています。最近は、時間があればいつも机に向っている気がしますね。この部屋は僕にとってとても大切な居場所です。
今は日々勉強なので、机に向かっている時が一番落ち着く。
――このお部屋で毎朝お線香をあげていらっしゃるとか
子どもの頃、寝たきりの祖母の代わりに、祖父の仏壇に毎朝線香をあげていたので、今でも毎朝、線香をあげることが習慣になっています。
現役時代は試合の前などの精神統一にもなりましたし、海外に行った時や、遠征先などでも欠かさずにあげていました。線香の香りは、なんとなく落ち着く感じがして好きなのです。
毎朝線香をあげて精神統一すると、初心に戻るというのか、「ここはダメだった」「ここは反省しなければ」と自らを振り返った上で、「頑張ろう」という前向きな気持ちになれます。毎朝線香をあげるわずかな時間が、自身を振り返る厳粛な時間になっています。
毎朝お線香をあげて精神統一。
玄関は活力を与えてくれるプチギャラリー
――そのほかに大切にされている空間はありますか?
玄関には、日本代表の9番のユニフォームと、憧れのブラジル代表のユニフォームなどが飾ってあります。 日本代表のユニフォームを見ると、やはりドーハのことを思い出します。
ドーハの最終戦、ボールが相手ゴールに吸い込まれていくシーンは今でもまぶたに焼きつき、しっかりと心に刻まれている瞬間です。
周囲からはいろいろな事を言われましたが、日本のサッカー史上、永遠に残るあのピッチに立てていたことは、僕の原点であり、一生の勲章だと思っています。同時に、歴史は簡単には変えることができない、何をするのも一歩ずつ、足元を固めながら着実に進むことが大切なのだと思い知らされた瞬間でもありました。ですから、あの時の9番のユニフォームを見ると、常に初心に戻り、更なるパワーを充電できるのです。
「苦なくして、楽なし」僕の中で、忘れてはいけない想いの象徴として代表のユニフォーム、エースストライカーのNo.9が玄関に掲げられています。
ご自身の原点と語る日本代表No.9のユニフォーム(右)は、誇りと戒めの気持ちの象徴として玄関に掲げられている。
ランニングがてら建築探訪中!! 夢は、自分の感覚でつくるマイホーム
――いつかは家を建てたいと思われていますか?
上京した時は、兄と2人で6畳一間。次は一人で6畳のワンルーム。1LDK、3LDKと少しずつ住む場所がステップアップしてきましたが、次に引っ越すなら自分の家を持ちたいと思うようになりました。
部屋もそうですが、家は部屋以上に自分のオリジナリティーを生かせる空間です。そういった空間をつくることには、憧れがありますし、自分のイメージした家や部屋を思いのままにコーディネートできるなんて考えるだけでも楽しいですよね。
――建築に興味はありますか?
建築家が建てた住宅を紹介するような雑誌はよく見ています。やはり、自分だけのオリジナルの家を持ちたいというのは、皆の憧れですよね。
僕は、現役引退後も健康管理のため、毎朝ランニングをしていますが、最近は、走りながらいろいろな家に目がいくようになりました。「こういった雰囲気にしたらきれいだな」とか、「こんな外観にしたらいいのか」など、将来のマイホームのため、ランニングのついでに建築探訪中です。
――ご自身が建てたい家の具体的なイメージはおもちですか?
機能的でセキュリティの完備がされていることは必須条件ですから、地下駐車場は必要ですね。プライバシーを守るためには、外からは家の中が見えないけれど、日当たりのよい家。家の中は、余計な物を置かずに、シンプル・イズ・ベストのモノトーン調が好きなので、そのテイストを生かしたいです。
実際に家を建てることになったら、きっと隅々までこだわると思います。
でも、一番の理想は、海が好きなので、海のある街に家を建て家族で暮らし、仕事は都内のマンションを拠点にすることかな。そんな暮らしが僕の夢です。
夢のマイホームについて語る武田さん。
家とは、自分の心を解放し、 自分をさらけ出す場所
――武田さんにとって家とはどんな場所ですか?
家とは自分が本当に安らげる場所、そして戻るべき場所だと思います。
現役時代から遠征などでホテルに泊まることも多いのですが、やはり自分の部屋が一番落ち着きますし、どこへ行っても、足にゴムがつけられていて、ピューッと引き戻される感じ。結局戻ると落ち着く自分の定位置的な場所だと思います。
そして、自分の心の中をすべて解放し、自分をさらけ出せる場所ですね。
「どこまでいっても結局帰る場所は家」とは、幾多の土地で闘い続けた経験から生まれる重みのある言葉。
「男は夢に向かって常にチャレンジ。困難を乗り越え、新たな輝きを見つけ出したい」という想いのこめられたメッセージ。
※ご自宅の写真は武田さんご本人に撮影していただきました。

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