「スケルトン・インフィル」は、 メニュープランではなく、自由設計でもない、 住む人の創造性に応えるこれからのマンションスタイルです。
最近は、ひと昔前のように画一的なプランでは満足されない方が増えています。これは個性が多様化しているためであり、生活者の成熟の証とも言えます。こうした意識の向上とともに、マンションの間取りも工夫されています。
またプラン例やメニュープランなども多く、それぞれのライフスタイルに合わせてセレクトすることが可能です。しかし、もっと自分の感性を生かした生活ステージを自由につくることを望む人々には、「スケルトン・インフィル」という工法が注目されています。
「スケルトン・インフィル」と言うのは、一言で言えば、構造体であるスケルトン(S)と内装のインフィル(I)を別につくることを言います。
つまり構造は耐久性を高めて長持ちさせ、内装や設備は自由に取り替え可能にすることで、多様なニーズに応えることができるのです。
天井仕上げや壁面などの見えない部分にある換気ダクトや電気配線などの設備。経年劣化しても自由に取りかえることができれば、内装(インフィル)部分の工事ですみます。同時に、水まわりの移動や間仕切り壁などの移動も可能です。
実は海外では、広く用いられている方法なのです。特にフランスやイタリアなどのヨーロッパの都市部においては「スケルトン・インフィル」が一般的です。フランス映画などのおしゃれで個性的な空間シーンには、この「スケルトン・インフィル」の建築空間が使われていることがよくあります。
しっかりしたマンションの寿命は、躯体(構造)が100年、設備・配管類などの内装が30年程度と言われています。老朽化や時代遅れ、ライフスタイルに合わなくなるなどでリニューアルする際に、家を全部壊していたのでは、環境に対する負荷が大き過ぎます。
日本で「スケルトン・インフィル」は、スクラップ&ビルドという大量消費時代の悪循環を断ち切り、これからも持続する社会のあり方として注目されるようになりました。SIによって、長持ちするマンションを建て、継続的に使用する、そのためにニーズに対応する可変性を持たせる、という合理的な発想から関心が広まりつつあります。
生活者の立場で言えば、カスタマイズの可能性が広がったということです。つまり、従来まではマンションは買うものでした。ところがインフィルの住まいとは自分の夢を現実にする「つくる」住まいなのです。自由設計の住まいよりももっと自由度の高い創造的な住空間、それがインフィルの住まいの特長です。