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こんな暮らしがしたい! 週末はスクリーンの前に全員集合。2階席もあるこだわりのマイシアターハウス

外観
M邸の玄関ドアの脇には3色のイタリアンガラスタイルがあしらわれ、独特の輝きを放っています。中に入るとそこは圧巻の大画面を備えたホームシアターです。

愛知万博の会場でもあった愛知県・長久手町。閑静な住宅地の一角にあるM邸のご自慢は、迫力の大画面を備えたホームシアターです。家族が全員集合して、リモコンのスイッチを押すと、一瞬にして映画館に早変わり。こだわりのシアターハウスをご紹介します。
わが家で子どもを伸び伸び育てたい

愛知県・長久手町の新興住宅地に建つM邸は、施主のMさんご夫婦とお子様2人の4人暮らしです。
夫婦共働きの上、お互いに転勤の可能性があったため、賃貸マンションで暮らすことが当然と思われていました。その後お子様の誕生などもあり一度は分譲マンションを購入しましたが、転職を機に一戸建てへの夢が膨らみ、実現されました。
施主のMさんご夫婦の希望は、「お子さんを伸び伸び育てたいということ。隣や上下階に気兼ねせず、家の中を走り回れる環境を与えたい。大人になっても自分が育った故郷を残してやりたい」という思いから、戸建住宅を建てる決心をしました。
設計は、学生時代からの友人である建築家に依頼。理想の家についてお互いの考えを語りながら、まだ見ぬわが家への思いを強くしていきました。

 
週末は圧巻のホームシアターで家族団欒

ご主人の最大のこだわりは、リビングに設置されたホームシアター。リモコンの操作一つでスクリーンが降りてきて、照明がだんだんと落ち、スピーカーなどの機器類の電源が入り、煩雑な準備なくリビングはホームシアターに早変わりします。
ご主人がホームシアターをつくりたいと思ったきっかけは、たまたま知り合いのインストーラーと話す機会を得たことです。今はDVDができたことで画質も良く、以前に比べたら低コストでホームシアターができると言われました。新築を機に、わが家にもホームシアターをつくりたいと思い、当初反対をしていた奥様を説得して実現したのです。
完成してみると、自宅でくつろぎながら大画面で映画を観ることができるホームシアターは家族に大好評。週末は、早々に食事と入浴を済ませ、後は寝るだけという状態で一家揃って映画鑑賞をするのが、最大の楽しみだと言います。
スクリーンにBS放送も映せるようにしているため、スポーツ中継もホームシアターのスクリーンで観戦。ワールドカップの時期には、メガホン片手にサポーターが集結し、大宴会の状態が日々続きました。今から、来年のワールドカップを楽しみにされています。
部屋を暗くし、スクリーンを下ろして映画を観るのは、家族一緒に体験するイベントのような感じだと話されます。

ホームシアターのスクリーンスペースには普段は収納棚とテレビが設置されている。
一瞬にしてリビングがホームシアターに変身。
スクリーンは108インチ、スピーカーとウーハーはスクリーン上部と後方に埋め込み、スクリーン右側収納部にソフトや機器類を収納することで、違和感なくスッキリした印象に。
※スクリーン画像は合成です。
ハンズオンコーナーはシアター2階席

建築家の提案でつくられた「ハンズオンコーナー」は、スクリーンを正面に見下ろす、シアター2階席とも言える場所です。
アメリカの博物館でよく採用されているこのコーナーは、大人と子どもが一緒に遊べるスペースとしてつくられました。言わば、子どものリビング。勉強と寝る時間以外は部屋ではなく、ハンズオンコーナーやリビングで遊ぶというオープンな生活をすることを目的につくられたコーナーです。
リビングで大人がくつろぎ、気配のわかるハンズオンコーナーで子どもが遊ぶ、時にはスクリーンに映し出される映画のワンシーンで、1階と2階の笑い声が重なる。そんな温かなエピソードがあるのも、嬉しいと建築家は言います。

*ハンズオンコーナー:アメリカの博物館などで実践されている、大人と子どもが一緒に遊びながら学ぶ“Hands On”という考え方にヒントを得て、建築家がこの住宅に取り入れた小さなリビングスペース。

 

アメリカの博物館のアイデアを模した大人と子どもの遊び場ハンズオンコーナー。
※スクリーン画像は合成です。

可能性プラス本物志向に加える遊び心

建設地は、傾斜地にあり、高低差のある2本の道路に挟まれているため、これを利用して地上2階建ての住居スペースと地下1階のガレージをつくりました。
以前住んでいたマンションは、駐車場が部屋から遠くて苦労した経験から、地下ガレージから、階段で直接玄関に上がれるようにしています。
玄関で目を引くのが、イタリア製のガラスタイルです。外観にタイルを使いたいという要望から、建築家が特に気に入っていたガラスタイルを採用。3色のタイルをランダムに並べ、光の反射で多彩な表情を見せるように演出しています。
ワンポイントでも、妥協のない本物を使うことで、豊かな暮らしの空間が得られるという建築家の思いです。

玄関脇の壁にあしらわれた
3色のイタリアンガラスタイル。

土地の傾斜を利用して地上2階地下1階に。

つくりたかったのは、 コミュニケーションの取りやすい家

玄関を入るとM邸最大のスペースであるLDK(広さ48u)へとつながります。
南に向けたサッシ戸のある、広いリビングは、ご家族のお気に入りの空間。とにかく「家族の気配が感じられることが大切」というご夫婦の意見もあり、家族全員にとってリビングが暮らしの中心となるような設計を依頼しました。
具体的には、玄関からリビングを通らなければ部屋に行けないように間取りを配置。お互いの様子がリビングにいることで自然に感じられる部屋の配置になっています。
リビングの一角には客間として使える畳のスペースがあります。普段は洗濯物などをたたむスペースに活用されています。天井をべんがらの色にするなど和のテイストを用いたスペースは、リビングに変化を与え、くつろぎのスペースとしても機能しています。
また、施主専用クローゼットをリビングに設け、帰宅後にそのまま部屋着に着替え、即くつろげるようになっています。

暮らしの中心LDKは家族の気配が感じられる空間。その一角には、畳スペースが設けてある。
子ども部屋には作りつけの工夫

狭い空間をできるだけ有効に活用したのが子ども部屋です。 屋根を傾斜にしたため、子ども部屋は天井高のある空間になっています。その空間を利用して、机とクローゼットを造り付けにし、その上に就寝スペースをつくりました。就寝スペースに天窓をつくったことで、閉塞感は感じません。
また、今は2人部屋になっていても、将来は個人の寝室にリフォームできるよう、子ども部屋中央には柱があり、個室が必要になれば、簡単にリフォームができるようにしてあります。

室温環境を重要視

マンション住まいをしていた施主には、戸建住宅に一つの不安がありました。それは、「室温」です。
気密性、断熱性という面で、冬でも暖かい集合住宅に比べ、一戸建ては通気性が良い分、冬は寒さを感じます。
「冬でも寒くない工夫をしたい」と言う施主の希望で、採用されたのが太陽熱で空気を温め、循環させる換気システム。暖めた空気を床下のコンクリートに蓄熱させることで、足元から緩やかに部屋全体を暖めることができます。玄関からリビングに入ると暖かさが違うことを実感でき、しかも光熱費はマンションに住んでいた頃と大差がないそうです。

天井高を有効利用した子ども部屋。

所 在 地

:愛知県長久手町

設   計

:笹野空間設計 笹野直之

施   工

:阿部建設

構   造

:地下1階RC造、地上2階木造

敷地面積

:227.52u

建築面積

:80.04u

延床面積

:188.64u

竣   工

:2001年11月

工   期

:約210日

工 事 費

:約4,300万円

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