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こんな暮らしがしたい!

外壁材にはガルバリウム鋼鈑が使用され、
シャープな印象のU邸。


区画整理された郊外の住宅地で、スタイリッシュな印象のU邸。家に懸けるご家族の夢に妥協しないために、建築家とプランを何度も練り直し、鉄骨造り、駐車スペース、坪庭による十分な採光、コンパクトながら使い勝手のよい間取りを実現されました。コストは抑えながらも、必要な機能を備えたシンプルモダンな住宅を紹介します。
(※ガルバリウム鋼板…アルミニウムと亜鉛合金のメッキした鋼板。長期耐久性・防錆性・耐熱性・熱反射性にも優れた表面処理鋼板。)




  大阪中心部へのアクセスもよい茨木市のベッドタウン。30年程前に開発された住宅街は、古い建物が建て替えられつつあります。施主のUさんご夫婦も、いずれ建て替えるつもりで5年前に古い木造住宅を購入されました。敷地南側が、地区の集会所と公園になっていて、将来的にも日照が遮られない点が気に入ったと言います。建て替え時期は、お子さんが中学生になるまでにと決意されていました。




  Uさんのさまざまな要望があり、最初モデルハウスを見学し、ハウスメーカーに相談しましたが、細かな要望をかなえられず、不満を残していました。そんな時に、友人から建築家の樋口章氏を紹介され、「細かい点やコスト面についても、工夫をすればなんとか解決できる」との見通しを得て、依頼することになりました。
駐車スペースのダウンライとフットライトで夜も印象的な雰囲気に。
(玄関上の出っ張った部分は、趣味の部屋)



  Uさんの当初の希望は、「駐車スペースは2台」「地震に強い鉄骨造にしたい」「プライバシーを確保しつつ明るくて、狭さを感じさせない間取り」「狭くてよいので独立した畳スペース」「メンテナンスに手間がかからないこと」などでした。このような条件を考えると、建物には四角い構造で中央に坪庭と階段を備え、庭に面した居室は、壁でなくガラスを用いることで採光を取るプランにしました。Uさんが希望した鉄骨造りは、気温の変化で収縮率の高いため、外壁には同じく日射や冷却で伸縮する金属性の素材の中から、強度があり、見た目の印象もシャープでありながら落ち着いて住宅街に馴染み、コスト面でも無理がなく、汚れも目立ちにくいシルバー色のガルバリウム鋼板が採用されました。

 
 
  キッチンからリビング・ダイニングを望む。建物の中央にある階段を坪庭に面したガラス越しからの採光が、部屋を明るくする。


階段の南側が全面ガラス張り。採光・通風とともに、家全体のまとまりをつくりだしている。



  リビングは対面キッチンで、ダイニングコーナーとくつろぐソファスペースに、坪庭や階段との仕切りにガラスを大きく使うことで、東、南の採光が確保できています。また、空間も広々として、坪庭に植えた樹木(トネリコ)の緑を感じることができます。
リビングのコーナー家具やキッチンのカップボード、対面キッチンの腰張り、引き戸になったドアは、大工さんの仕上げによる造り付けです。材料は廉価なシナ材、アガチス材などを利用しているため、既製家具を購入するよりもコストが抑えられます。また、部屋に合わせて作ることができるので、全体にナチュラルな質感をつくりだしています。

 
ダイニング・キッチンスペース
ナチュラルな木質の雰囲気が心地よい。照明はダウンライトですっきりした印象。ダイニングテーブルの上のペンダントがアクセントになっている。右側のガラス部分の先が坪庭と階段になっている。
キッチン
人工大理石のトップの色と、カップボードの色調が統一されている。IHも安心で使いやすいと好評。



  坪庭と階段を挟んで、4畳半の畳スペースがあります。真四角な琉球畳と、織クロスを貼った押し入れ戸が、モダンな印象を形づくっています。ご両親が来られた時の客間として使うつもりだったのですが、コタツのある和の空間は、お子さんもお気に入りのスペースになっています。普段は、リビングからガラス越しに覗くことができますが、独立させたいときには、ロールスクリーンで個室にするようになっています。
モダンな雰囲気の畳スペース
左側の引き戸が、板戸に織りクロスを張ったもの。引き手や縁などのないシンプルさが新鮮。



  2階には、バス・トイレ・納戸を挟んで夫婦の部屋と2人の子供部屋になっています。子供たちが今は1つの部屋がよいというので、広い空間に机とベッドを置いていますが、将来的には間仕切り、それぞれの個室にすることも可能な造りです。
寝室の横に、釣りが趣味というご主人の3畳ほどのスペースがあります。小窓からは隣地の公園の緑が望め、「狭くても自分だけの空間が欲しい」という希望どおりの空間を実現しました。

 
夫婦の寝室
約5畳の小さなスペースを少し高めの天井高(2,600mm)と大きな開口部で、広がりをもたせています。高めの天井は夏場の熱だまりとなり、暑さ対策としても考えられている。
 
子供部屋
梁にそって仕切ることもできるが、現在は共有スペースに。
   
趣味の部屋
奥に見えるのが、外を眺めるられるワークカウンター。
 
2階の洗面コーナーとトイレ
1部屋にすることで、広々使える。トイレは1階にも設けている。



  U邸の建築では、鉄骨造のための地盤改良や構造体には費用がかかりました。
また、断熱に配慮して窓ガラスにはペアガラスを採用し、浴室乾燥機や、IHクッキングヒーターや食器洗い乾燥機なども、Uさんが必要だと判断して導入。その分、建物をコンパクトで単純な形にすることや、廉価で施工手間のかからない材料を選ぶことで、コスト調整をしています。
 



所 在 地 :大阪府茨木市
設   計 :ヒグチアキラアトリエ
構造設計 :トチオ構造設計室
施   工 :トータル
構   造 :鉄骨造2階建
敷地面積 :99.31u
建築面積 :58.60u
延床面積 :105.21u
竣   工 :2004年10月
工   期 :約180日
工 事 費 :1,970万円
  (解体、地盤改良、外構含む)
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