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住まいづくりの疑問を解消


玄関や勝手口のカギを狙った犯罪が多発しています。ピッキング、サムターン回し、カム送りなど、手口もいろいろです。せっかく、ピッキング対策済みのカギに付け替えても、ドロボウは次々に新たな手口で狙っています。住宅侵入を防ぐ決め手はないのでしょうか? 最前線のカギの防犯情報を日本ロック工業会の和氣正雄会長に伺いました。


Q1:
空き巣に入るドロボウの手口は決まっているのですか?
A1:
いいえ、次々と新たにカギを破る手口が出てきて、まるでイタチゴッコの
ようです。
 
住宅に侵入する犯罪が増え続けています。数年前に社会問題にまでなったピッキングは、本来カギを扱う技術者の技能だったノウハウが窃盗団に使われたものです。都心部を中心に2000年だけで4万件に上る被害がありました。ところが、ピッキング対策をしたカギが普及するにつれ、新たな手口が続々と使われるようになり、イタチゴッコを繰り返すようになりました。
主な手口の例を簡単に説明すると、
●サムターン回し…ドアに穴をあけたり、郵便受けなどから器具を差込んだりしてカギを開ける
●カム送り…扉のわずかな隙間から道具を入れ、カギの横棒(デッドボルト)を引っ込めて開ける
●ドア破り…バールなどでドアをこじ開けたり、暴力的に破壊して侵入
●ドアノブ破り…ドアノブを破壊して侵入
―――などが挙げられます。カギだけを狙っていたピッキングよりも、ドアを破壊するような荒っぽい手口が増えてきています。

もう1点、気をつけたいのが一戸建てとマンションなど共同住宅では侵入方法が違うことです。マンションではピッキングとドア錠破りが約4割ですが、一戸建てではべランダや窓などのガラスを破っての侵入が約7割に上ります。したがって、玄関ドアのカギだけにこだわっても十分とは言えないのです。ドロボウが侵入を諦める総合的な防犯対策が重要になってきます。


※警視庁のデータを基に作成



Q2:
ドロボウがいやがるようなカギやドアはないのでしょうか?
A2:
国の機関と民間が一体となって、防犯性能の高い建物部品の基準を作成したり、認定試験を行っています。
 
はびこる住宅侵入盗に手を打つために、(財)全国防犯協会連合会では、2000年7月からピッキングに5分以上耐えられる耐ピッキング性能に優れた交換用シリンダーを「CP-C認定シリンダー」として認定しています。認定を受けたカギには認定マークを付け、優良防犯機器として普及に努めています。
また、2003年6月に「特殊開錠用具の所持禁止等に関する法律」が制定され、9月1日から施行されています。この法律は、理由なくピッキングの工具やバールなどを持ち歩くことを禁止したものです。

さらに、警察庁、国土交通省、経済産業省と、錠、サッシ、ガラスなどの業界団体が一体となって、「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」を設置し、建物部品の防犯性能試験を実施しました。2004年4月1日に、試験の結果を「防犯性能の高い建物部品目録」として発表しています。この試験で認定された建物部品は、現在考えられる侵入手口に対して耐久性があるものです。新築、増改築時にはぜひ取り入れたい基準です。
(Crime Prevention Cylinder)
財団法人全国防犯協会連合会が、耐ピッキング性能を評価し、優良防犯機器としているシリンダーに貼付されるマーク。



Q3:
すぐに増改築する予定はないのですが、今住んでいる家で何か対策は
ありませんか?
A3:
ドアに補助錠を取り付けて1ドア・2ロックにすることはとても効果のある
防犯対策です。
 
いますぐに効果のある防犯対策は、玄関ドアや勝手口のドアなどのカギを2つ以上取り付けることです。たとえドアの主錠が旧タイプのカギでも、最新の補助錠を付ければ侵入に時間がかかり、防犯性が高まります。これから家を建てる場合は、新しい防犯規格に適合したものを選ぶことと、カギの部分だけでなく錠前全体を強化したり、ドアやガラスについても防犯性の高いものを選ぶことが肝腎です。
 

Q4:
カギといえば使い勝手の良さや耐久性が気になっていました…
A4:
カギは住まいのセキュリティの要です。利便性と防犯性を兼ね備えて安心に暮らしたいものです。
 
これまで、カギは耐久性や見た目のデザイン、使いやすさなどが重視され、防犯性能は後回しになっていた面があります。しかし、カギは毎日使うものでありながら、家のセキュリティの要になるものです。カギを紛失したらコピーを作るのではなく、錠前ごと取り替えたり、何年かに一度は最新の防犯性能のカギに取り替えてゆくことも必要でしょう。
 日本ロック工業会は、使いやすい安全なカギの開発を目指しています。同時に、住宅建設に携わる人や消費者には、カギにも安心・安全の製品寿命があることを知っていただき、何年かに一度は安全性の高いカギに取り替えていただきたいと考えています。
 

 
型式認証番号:LA-00-01号-C 美和ロック(株)
回転式のタンブラーと、ロッキングバー方式を採用したロータリーシリンダー。1億5千万以上の鍵違い数があります。防犯性や耐久性に優れています。
▲シリンダーの内部には、タンブラー
が並び、キーを揃えて施錠、解錠します。
▲シリンダー周辺への破壊やカム送り解錠の防止を
工夫しています。


(TM型サムターン)【PAT.P】ゴール(株)    
 
サムターンに偏った力が作用した場合、サムターンは回らないように工夫しています。【PAT.P】 手による正常な操作の場合は、サムターンは回るように設計されています。
  扉のすきまからバールなどを差込んでこじ開けるなどの破壊行為を防ぎます。こじ開けようとしても鎌部分が受けからはずれにくく、不正解錠ができにくい構造です。


 
電気錠システムは、非接触式キーリーダーにカードやタグを近づけて施錠、解錠します。シークレットスイッチは暗証番号を設定でき、テンキーで操作します。ピッキングしにくく、ドアのこじ開けには警報を鳴らしたり、カギの閉め忘れに自動施錠するなど防犯対策にも役立ちます。操作が簡単な点もメリット。
※電気錠は1回線のみ使用です。  


 

 


「防犯性能の高い建物部品」に認定された部品やCP-C認定マークの付いたカギを選択
1ドア・2ロックを基本にドアの安全性を高める
短時間でもカギをかける習慣を付ける
カギ以外にもドアやガラスを破壊に強いものにする
カギを紛失したら、なるべくカギ全体を取り替える
何年かに一度、カギの防犯性能を確認し、取り替えを含めて検討する
カギだけに頼らず、音・光・人の視線などを利用して総合的な防犯対策を考える



日本ロック工業会

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