IHクッキングヒーターの人気などから注目を集めているオール電化住宅。オール電化の導入率が新築住宅の約4分の1を占めるほどの勢いとなり、リフォームでもオール電化住宅にするケースも目立ってきました。キッチン・給湯・冷暖房など、生活に必要なエネルギーをすべて電気でまかなうオール電化住宅の魅力と利便性、安全性について、オール電化営業推進本部の高橋基之に話を聞きました。

「オール電化住宅」ってどのような住宅を言うのですか?
調理、給湯、冷暖房などの熱源を含め、生活に必要なエネルギーをすべて電気でまかなう住まいをオール電化住宅と言います。オール電化住宅を代表するエコキュートでは、大気中の熱でお湯を沸かすなど環境保全性が高いことも注目を集めています。オール電化住宅は、誰にでも使いやすいユニバーサルデザインや省エネ設備機器の採用で、暮らしももっと快適になります。人気も高く、これからの時代のスタンダードなスタイルになってくると言われています。
設備機器で暮らしに快適さと省エネをプラスできるオール電化住宅。
これまでの住まいでは、あかり(照明)やAV機器は電気を使っていましたが、調理やお風呂の給湯、ストーブやファンヒーターなどの暖房については、ガスや灯油が主流でした。これらのすべてを電気設備・機器でまかなうのが、オール電化住宅です。
エアコンや電気式床暖房も生活に密着していますが、オール電化住宅の人気商品と言えば、火を使わずに鍋そのものを発熱させる「IHクッキングヒーター」と、ヒートポンプの仕組みで空気の熱を利用する給湯システム「エコキュート」の2つです。
IHクッキングヒーターには、おもにシステムキッチンの中にはめ込み、一体化させた「ビルトイン型」、今までのガスコンロの置き場に置いてそのまま使える「据え置き型」、一人暮らしなどのコンパクトなキッチンに最適な「コンパクトキッチン用」の3タイプがあります。
エコキュートは、お風呂のお湯張りから足し湯、保温まで全自動でしてくれる「フルオートタイプ」が人気です。また、マイナスイオンを含んだホームサウナが楽しめるミスト接続機能付きタイプや、床暖房接続タイプなど多機能タイプもあります。タンク容量も何種類かありますので、家族人数や暮らし方など、販売店にご相談ください。
オール電化住宅が注目を集めているのは、単に「おしゃれでカッコイイ」というイメージからだけではありません。大気中の熱を利用してお湯を沸かすエコキュートのように、省エネで環境に優しいことも、大きな魅力。使いやすいユニバーサルデザインの採用など、暮らしをもっと快適にするオール電化住宅は、時代のニーズに合っているトレンドです。
リフォームでオール電化にするお宅も増えていますし、新築住宅におけるオール電化の採用率も飛躍的に増えています。新築住宅のうちオール電化住宅の占める割合が2000年は5%だったのに対し、2005年では18%、2006年には22%、今年度は新築住宅の実に約4分の1に採用される勢いです。集合住宅においてもオール電化マンションが増え始め、戸建て、マンションとも、さらなる伸びが予想されています。
オール電化住宅にするメリットは?
火を使わないことから、高齢者や小さなお子さんがいるご家庭では、安心して暮らせます。IHクッキングヒーターでの調理では、キッチンの油汚れが少なく、お手入れがラク。エコキュートは割安な夜間電力を使って、大気中の熱を利用するので、とても経済的です。安心、快適、エコロジー、経済的…、これらを一緒に実現してくれるのがオール電化住宅です。
マイコン制御で調理もラクラク。得意なレシピの幅も広がる。
キッチン周りが料理のたびに汚れるのは、水蒸気の発生と関係しています。炒め物などの油は、この水蒸気によって部屋中に拡散され、どんどん汚れが付着してくるのです。一方、IHクッキングヒーターでは火を使わないので水蒸気の発生が少なく、汚れるエリアも少なくなります。吹きこぼれなどで多少汚れることはあっても、トッププレートがフラットになっているため、サッとひと拭きするだけで簡単に掃除がすみます。
また、天ぷらやフライなどの揚げ物は、油はねなどの汚れや、油温を一定に保つことが難しいため、カラッとうまく仕上がらないという不満がありました。IHクッキングヒーターではマイコン制御で設定温度をしっかりキープできるため、「冷凍フライもカラッと揚げられるようになった」、「料理の幅が広がった」という声も寄せられるなど、調理のしやすさも大きなメリットです。
エコキュートは、エネルギー効率の優れたヒートポンプ方式を採用し、空気の熱を利用してお湯を沸かすので、省エネルギーに大きく貢献しています。また、地球温暖化を防止するには、家庭からの二酸化炭素の排出量を削減する必要がありますが、エコキュートは従来の燃焼機器よりもCO2の排出量を削減できるため、この点の貢献も大きいです。
エコキュートが国からの補助金制度の対象(※応募期間限定・適用要件あり)になっているのも、これら環境保全・省エネ効果が認められたからです。ちなみに政府はエコキュートを日本の温暖化対策の中心となる京都議定書目標達成計画で、2010年までに520万台普及させることを目標に掲げ、CO2排出量の削減に大きく役立てようと考えています。
※スギの本数換算は50年生のスギ1本あたり1年間に平均して約14kgを吸収するとして計算。「地球温暖化防止のための緑の吸収源対策」 /1世帯の場合:電気・ガス・ガス給湯機などの使用、廃棄物からの排出(環境省・林野庁)データより 人間の呼吸の場合:320÷14=22.857…→スギ23本 資料「岐阜県収穫予想表」より
コストを考えた場合、機器代の初期投資(イニシャルコスト)はオール電化の方が少し割高になりますが、昼間の約3分の1と割安な夜間(深夜)電力を使い、大気の熱を利用してお湯を沸かすエコキュートの省エネ性により、毎月の光熱費を削減することができます。
またIHクッキングヒーターは、燃焼ガスを発生させず、水蒸気の発生も抑えるので結露を防ぐなど、住まいにも優しいのです。オール電化住宅はトータルコストで見て欲しいと思います。
下記条件にてランニングコストの目安を試算しています。
オール電化住宅は、災害時にも強いってホント?
エコキュートは地震など災害による断水時に、タンク内の湯水を非常用の生活用水として活用できるメリットがあります。過去の災害で、電気温水器のタンク内の湯水が「トイレ用にたいへん役立った」などと多くの方々から声が上がりました。
子どもと一緒に安心して料理ができるIHクッキングヒーター。
電気がエネルギー源ですから、当然、室内でのガスや灯油の燃焼がなくなります。これらの燃焼により発生する二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、水蒸気(H2O)などの物質が室内に放出されることがありません。空気がキレイなのもオール電化住宅ならではのメリットです。
また、オール電化住宅は火を使わないことから火災発生のリスクが低いため、火災保険の掛け金が優遇される「オール電化住宅割引」を適用している保険会社や、住宅ローンでも金利を優遇する金融機関もあります。
戦後の震災で最大の被害を出してしまった阪神淡路大震災では、電気・ガス・水道のライフラインのうち、完全に復旧するまで都市ガスが83日、水道が90日かかったのに対し、電力は7日で一番早く復旧しました。
阪神淡路大震災の後でオール電化を採用する人が増えたのは、こういった事実を踏まえたものと考えられます。
IHクッキングヒーターなどの電磁波や、加熱による火災などの影響はないのですか?
電磁波については、さまざまな意見や報告がありますが、電磁波の人体に与える影響については、科学的・免疫的に報告はされていません。少なくともIHクッキングヒーターからの電磁波は、国内外のガイドラインを下回っており、一般の電気製品と同レベルまたはそれ以下になっているため、人体への影響はないと考えられています。
安心で機能性の高いオール電化住宅で快適な空間と暮らしを実現。
IHクッキングヒーターは、その加熱方式により、電磁波が多量に生じているのでは? と心配する方もいます。電磁調理器は電波ではなく磁力をエネルギーとして利用しています。トッププレート上の鍋の周りに多少の磁気エネルギーの放出はあると思われますが、IHクッキングヒーターからの電磁波は、十分な安全率を考慮して定めている国際電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドライン値を大幅に下回っており、人の健康に有害な影響を及ぼすことはないと判断されています。
むしろ、テレビや電子レンジといった他の電化製品に比べても低レベルにあり、安心・安全な領域にあると言えるでしょう。ただし、心臓用ペースメーカーをお使いの方は、携帯電話での扱いと同様に、専門医師とよくご相談するとより安心です。
家電と同様にIHクッキングヒーターやエコキュートなど住まいの設備機器にも取扱説明書がついています。効率よく上手に使いこなすためにも、しっかり確認をしましょう。正しく使うことで、さらに安全も守られます。
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