住まいづくりの中でも注目度の高い「防犯対策」。気になりつつも、入居後に後付け簡易タイプの二重ロックや単体の防犯カメラなどで済ませている方が少なくないようです。そんな防犯対策の設備についての疑問を募集したところ、「設備機器の傾向(トレンド)を知りたい」「防犯設備の性能」への質問をはじめ、「何から手をつけたらいいのか分からない」「どこに相談したらいいの?」といった疑問も寄せられています。
回答者は、男性が75%を占め、世代的には40歳代の子育て世代・住宅取得層の方から多く寄せられています。守るべきものが多い世代ならではの結果かもしれません。
そこで今回は、防犯設備を導入するときの注意点をはじめ、防犯の優先順位など防御のポイントについて、社団法人防犯設備協会の河原崎富夫氏、桜井一氏に話をうかがいました。
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「住まいに関する疑問を募集! 防犯設備編」に疑問をお寄せいただきました皆様、ご協力ありがとうございました。今後も、読者の皆様にテーマごとの疑問を募集していく予定です。ご協力をよろしくお願いいたします。
(すむすむくん&すむすむ編集部)

防犯意識が高まる中、侵入窃盗犯罪は減っているのですか?
ここ3年ほどはやや減少傾向にはありますが、激減したと言える状況ではありません。侵入窃盗犯罪のうち住宅が狙われるケースは多く、過半数以上を占めています。2006(平成18)年度の住宅を対象とした侵入窃盗犯罪は約12万件ですから、平均すると1日330件近くの住宅が、泥棒の被害に遭ったことになります。
検挙件数が減少しているので、防犯意識が高まりをみせているとは言え、次々と巧妙な手段を講じて警察の手を逃れている犯罪者が少なくないようです。
マンションなどの集合住宅もそうですが、特に戸建て住宅にお住まいの方、これから住まいづくりを考えられている方は、安らげる住まいで安心して暮らすことができるよう、防犯対策に念を入れておいた方がよいでしょう。
※警察庁資料より作成
※警察庁資料より作成
防犯設備のトレンドや注目されている設備は?
新築の戸建て住宅では、アラーム音や光などを発する防犯設備を活用し、侵入しにくく、また、逃げにくい環境づくりが主流になってきています。さらに、ドアやサッシなどの建物部品では、侵入犯罪窃盗犯罪の抑止効果が高い「CPマーク」がついたものが選ばれるなど、より防犯性能の高いタイプが浸透してきています。
また、自宅から離れた場所にいても、住宅内外の様子が画像だけでなく音声でも確認できる「ネットワークカメラ」も注目を集めています。
あらかじめサービス契約をしておくことで、遠隔地にいてもパソコンや携帯電話から自宅の様子をモニタリングしたり、電気錠の玄関ドアとの連動タイプなら、閉め忘れたカギも外出先から施錠できる機器もあります。
留守中の訪問者の録画・録音機能や、敷地内の不審者をセンサーがキャッチして室内のモニターで確認できるなど、セキュリティ機能を向上させたカラーモニター付きインターホンも登場しています。
※外出先からのネットワークカメラや電気錠の施開錠などの操作には、設備機器のほかにサービス契約や携帯電話などが別途必要になります。
外出先から留守宅の様子を確認できるネットワークカメラのトレンドは、「音声」確認機能。
ドアやガラス、カギなどの防犯建物部品につけられている「CPマーク」は、2004年に誕生したそうです。認定の基準は、「侵入するのに5分以上かかることが確認された防犯性の高い建物部品」です。
CPマークは、今のところ住宅の建物部品だけが対象で、防犯カメラや防犯センサーなどは含まれていないそうです。(社)日本防犯設備協会では、防犯カメラやセンサー関係などの防犯設備にお墨付きを与える「優良防犯機器認定制度」を立ち上げようと、現在準備を進めている最中だとか。海外から入ってくる一部の粗悪品などと区別して、性能の高い優良品を選ぶ基準にもなるので注目したいですね!
認定を受けた防犯建物部品につけられているCPマーク。
電気錠の種類と特徴について教えてください。
玄関錠は大きく分けて、鍵穴にさして開閉するメカ錠と電気錠があります。ピッキング対策から電気錠を採用するマンションなどが増えてきています。
電気錠の開閉方法には4タイプあります。(1)0から9までのテンキーによる暗証番号式、(2)非接触オートロックシステム(ICカード方式、近接式)、(3)リモコン操作によるもの(近房式)、(4)指紋・目の虹彩(こうさい)など身体の一部を使って本人を認証するバイオ方式(生体認識)――の4タイプに分けられています。電気錠には従来の鍵を使用しないことから偽造しにくく、戸建て住宅でも導入される方が増えると見込まれています。
門扉などにも導入が進む電気錠。暗証番号式(左)、IDカード式(右)。
よくニュースなどでも見聞きするピッキング被害。特にメカ錠の場合は、ピッキング対応のシリンダーを選ぶのがポイントだそうです。
電気錠で気になるバッテリー切れ対策もバッチリ聞いてきましたよ!
車のキーと同じで、電池切れの前にランプが点灯したり警告音が発生したりとサインが出るそうです。取扱説明書にも「○年で交換を」という目安がのっているそうです。ランプ点灯や警告音が鳴る前に取り替えたいものですね。取扱説明書チェックもポイントです!
出窓や勝手口の防犯性を高めるにはどうしたらいいですか?
インテリア性の高い出窓ですが、厚みのある防犯ガラスが入れにくい弱点があります。戸建ての住まいづくりを考える中では、特に注意が必要です。どうしても出窓にしたい場合や、既存の出窓の防犯性能を上げたい場合は、ウィンドウフィルムを貼ったり、補助錠をつけたりの対策をしましょう。
勝手口にはアルミなどの簡単なトビラが使われることが多く、危険度の高い場所です。トビラ枠などには強固な構造材質を選びたいものです。玄関や他の窓と同じく、ワンドア・ツーロックで補助錠をつけることを基本としましょう。侵入のしにくさが防御につながります。また、勝手口は特にその性質上、死角になりやすい位置にあります。見通しのよい塀にするなど、できるだけ道路などから見やすくしておく工夫もしましょう。
※(財)都市防犯研究センター資料より作成
5分以内で侵入できなければ68.5%があきらめるという。開口部のセキュリティ対策がより重要に。
※この中でご紹介しています防犯設備・機器の導入により、侵入・盗難を確実に阻止するものではありません。発生した損害については、責任を負いかねますのでご了承ください。