玄関、和室と廊下の境目、水まわり周囲などの段差で起きるつまずき、転倒などの事故は交通事故を上回ります。
事故を防ぐと同時に、恐怖心を感じさせないことも重要です。
住み慣れた家でも、階段から転倒するなどの事故が増えています。
現在は床下配管や畳の厚さでできた段差も解消することができます。コルク床などの柔らかい素材にすることも事故防止に有効です。
住宅は安全性が第一。将来を考えた設計が必要です。
■家庭内での事故の発生場所
「事故の発生場所」
1999年国民生活センター資料より作成
・手すりは十分に強度を確保し、手すりの両端は水平な部分を確保する
・足もとの安全のために、センサー付き足元灯も有効
・階段勾配は45度以下に。できれば30〜35度くらいにしたい。蹴上げは15〜20cm、踏み面は25〜30cm以上を確保したい。
手すりは取り付け強度を確保。階段の始まりと終わりは40〜45cmほど水平に延ばす。
低い段差ではなく、腰を掛けることのできる段差は時には有効。高齢者の室内移動の負担軽減に役立つことも。
足腰の弱い人には玄関の段差は負担に。できるだけフラットが望ましいが、靴を履いたりするときに利用できるベンチを設けたり、玄関框の段差を緩和できる踏み台を考えてもいい。
高齢になると、寒色系の色(青と紺、青と緑など)や白と黄色などの見分けがつきにくくなることがあります。段差や階段の始まりなどはコントラストのはっきりした色に。室内は目に優しく疲れない薄いクリーム系の色などを中心にするとよいでしょう。明るさに対する感度も落ちてきているので、部屋の照明を明るくしたり、読書灯をつけるなどの配慮が必要です。
■加齢による視力の変化
「日本人の体力標準値第4版」
(東京都立大学身体適性学研究室編より)
段差や階段の始まりは、はっきりした色で見やすく。
階段と併用してホームエレベーターを考える例も増えています。スペースはタタミ1〜2畳分のサイズで設置できます。
部屋の扉、玄関ドアは車椅子でも通れるように十分な幅が必要。できれば引き戸の方が望ましい。
■開き戸と引き戸の動作確認
引き戸はA地点でいったん立ち止まり、身体が安定した状態で開閉の動作。無駄、無理がなくラクに出入りできます。
開き戸を開けるためには、 B-B'の地点で後退しなければならず、身体のバランスを崩しやすく、動作に無駄が生まれます。