失敗しない住まいの設備選び




子供の成長や親との同居などで、将来、大規模な住宅改造が必要にならないよう、
ライフスタイルの変化を十分に考慮した家づくりをすることが大切です。



階段やトイレ、玄関の上がり框などには、手すりなどつかまれるものを設置。デザインなども工夫したいものです。今、必要のないものでも、後で付けることを考えて、壁の下地に桟(さん)を付けるなど工夫が必要です。変わる要素もあるので、高さに幅を持たせておくのが賢明です。寝室専用のトイレを設けることも考慮してもいいかもしれません。水まわりを、まとめておくと配管工事も安く合理的です。 
 



手すりは、伝い歩く、階段を上がり下がりする、移る、という動作の補助と、 トイレや入浴中の姿勢を安定させる役割に分けられます。歩行を補助する手すりは連続していること、端部はそで口が引っ掛からないように壁側に曲げることなどにも配慮がいります。最近は感性工学などの研究が進み、握りやすい太さや、動作に応じた形状や位置の研究が進んでいますから、使う人の視点に立った設置を考えることが必要です。

手すり設置の考え方
   
歩行を補助する手すり。直径28〜35mm。   ひじや手のひらをのせて使う手すり。幅は60〜70mm、壁と手すりの間は30〜40mmが目安。   トイレなどの立ち座り用の手すり。直径は28〜35mm、壁と手すりの間は35mm以上が必要。
         
   
歩行用の手すりは大腿骨の付け根の高さが握りやすいが、使う人に合わせて設置する。   もたれかかって使う場合は、85〜90cmと高めの設置が必要。   車椅子での移動を補助する手すりは、乗った状態でひじの高さに設置。
階段を上がる時に力をいれやすいディンプル加工の手すり。



高齢になると視力が衰え、色の違いがわかりにくくなります。照明は視力と色覚の低下を補うのに考慮が必要です。全体照明に部分照明をプラスして、複数方向からの照明を設けることを考えましょう。蛍光灯よりもちらつきの少ない白熱灯に換え、光量をワンランクアップさせます。わかりにくい段差のあるところには照明を追加して明るく。台所などでの細かい作業や読書の場合は手元を明るくし、光源が目に入って眩しすぎないような照明に。また聴覚は衰えると、高い音が聞こえにくく、テレビのボリュームが高くなりがちです。部屋の防音性を高めるなどの工夫も大切です。
読書は300〜400ルクス、食事は150〜200ルクスの明るさが目安です。



住み手に合わせて、容易に改造が行える住宅がユニバーサルデザインに考慮した住宅です。必要に応じて最適なリフォームができるように、新築時に将来の改造も織り込んでおきたいものです。リフォームにあたっては建築家や住宅会社などへの相談はもちろんですが、医師や介護の専門家などとも十分に相談して、納得のいく住まいに変えていくことが理想です。
参考文献
・松下電工の広報誌記事「ユニバーサルデザインの通信簿 
 古瀬 敏(静岡文化芸術大学教授)」
・ 「実例 私たちのバリアフリー住宅」(主婦と生活社)
・「小さな家のバリアフリーリフォーム」(永岡書店)

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