失敗しない住まいの設備選び

2.住空間を有効利用できる高断熱住宅

適切な断熱が施された住まいは、熱の出入りを抑え、住まいを一定温度に保ちます。北向きの部屋でも冬は室内が暖かく、夏には屋根への日射で暑くなりやすい2階の部屋でも快適に過ごせるなど、季節により敬遠されていた部屋やスペースも有効に使うことが可能です。さらに、エアコンや床暖房などの冷暖房の効きもアップして、省エネにもつながります。

 床や壁が冷えずに暖かく感じる“高断熱化”

体感温度は、「(床や壁の表面温度+室温)÷2」と言われ、暖房をしていても床や壁の温度が低いと寒く感じます。高断熱化すると壁や床が冷えにくいことから、同じ暖房方法でも暖かく感じます。
また、北側の部屋など寒い部屋も高断熱化することで室温を一定に保つことができます。寒いからと使われていなかった部屋も快適になり、住まい全体を有効に使えます。特に冬場は、暖かい部屋からトイレや廊下などに行くと、急激な温度変化により脳血管障害などのヒートショックを起こしやすくなります。高断熱化で温度差を少なくすることで、家族みんなが安心して暮らせる住まいになります。

■断熱による室温・表面温度と体感温度の違い(*)

地域により異なる、住まいに必要な断熱性能

冬の寒さが厳しい北海道と、暑くて雨も多い沖縄というように、気候が違えば家づくりも異なってきます。断熱の必要レベルは、外気温、日射量などによっても変わってきます。また、快適に過ごすための断熱性能は、1日中家で過ごすことの多い場合や在宅時間が短い場合、家族構成やライフスタイルなどによっても違ってきます。 次世代省エネ基準では、気候条件によって全国を6つの地域に分けて断熱気密性能を定めています。
公的住宅ローン機関などでは、この基準に基づいて断熱材の厚み、窓やドアなど開口部の断熱気密性能などを決め、それを満たした住まいであれば割り増し融資が受けられるなどのメリットもあります。


内断熱、外断熱など多様化する断熱工法

住まいの高断熱化は北海道から普及し、本州などへ広がり、マンションへの適用などで注目を集め、さまざまな工法や新しい断熱材などが開発されています。
よく耳にする、「内断熱」と「外断熱」。それぞれの大まかな特徴は次の通りです。細かな点は各種工法により異なり、部位によっては工法を組み合わせることもあります。

◎内断熱(充填断熱工法)

構造材の中にグラスウールなどの繊維系断熱材をすきまなく詰める工法で、木造住宅に多く見られます。外断熱に比べローコストの一方で、その性能が施工者の技量に左右されやすいと言えます。

◎外断熱(外張り断熱工法)

外壁の内側にボード状の断熱材を貼る工法で、最近増えています。柱や梁から熱が逃げにくいことから断熱性能が高い。工事費は内断熱に比べてかさみ、外壁も厚くなります。

■内断熱と外断熱(**)
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