失敗しない住まいの設備選び

1.快適な暮らしと住まいに欠かせない換気

目に見えなくても、体に一番多く取り込んでいるものが「空気」です。室内では、その空気の質が、健康や快適な生活に大きな影響を与えます。住宅の高気密化や、エアコンの普及などで窓を開けない生活が増え、現代の住まいは空気が入れ替わりにくく、汚れやすくなっているのです。

空気環境を改善し、住まいの寿命を延ばす換気

換気の目的は、ズバリ室内に新鮮な空気を取り入れて、汚れた空気を排気することです。住まいの中では、生活者以外から発生する有害物質(燃焼機器からの排ガス)の他に、生活臭・水分・人からの水蒸気、二酸化炭素などが発生します。それらが湿気やニオイの原因となり、室内の空気を汚してカビの発生原因となっています。 現在の気密性の高い住まいで適切な換気をしなければ、
●風通しが悪くなり、
●湿気が増えてカビやダニが発生し、
●ダニの死骸がアレルギーの原因になる。
――といった、ありがたくない生活環境ができ上がってしまいます。
また湿気やカビは健康に悪影響を与えるだけでなく、湿気のある室内では、目に見える結露以外に、床材や壁材に水分が入り込み、木材などを腐らせる原因にもなります。この連鎖を防ぐために、外から新鮮な空気を取り入れて、空気の流れを作る「換気」が必要なのです。換気は、「住む人の健康」と「住まいの傷みや老朽化を防ぐ建物の健康」という、2つの健康に関わる大切な機能を持っているのです。

ウォークインクローゼットなどの収納スペースにも換気をつける人が増えている。

■人体が摂取しているものの割合(重量比)

(参考:村上周三 著『室内環境と空気汚染』より)


建築基準法で定められている24時間機械換気

2003年の建築基準法の改正により、24時間機械換気が義務付けられました。これは昔に比べ、住まいの気密性が高くなったことや、エアコンの普及により窓を開けることが少なくなったことで、有害な化学物質が含まれる建材や家具の使用により、室内の空気が汚染され、これがシックハウス症候群の原因と考えられたためです。
そこで、住宅に限らず居室がある建物はシックハウス対策のため、機械換気設備の設置や、建築材料に基準が設けられることとなりました。特に、リビングや寝室などの居室に対しては、常時換気が可能な機械換気設備が義務付けられ、住宅の場合、0.5回/h以上、それ以外では0.3回/h以上の換気量が必要になりました。
これは、シックハウス症候群の原因といわれるホルムアルデヒドを除去するためです。天然木等のホルムアルデヒドを含まない建材を使用した住宅でも、家具やカーテンなどからホルムアルデヒドが発生することもあるので、換気設備が必要です。24時間一定量の換気をすることで、汚染物質を除去して健康的な環境を作り上げているのが24時間換気です。

■昔の住まいと現代の住まい

■24時間機械換気設備設置のポイント
■内装材の使用制限のポイント
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