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こだわりの理由

夏の夜、あかりを目指して虫が飛んできます。門灯や、部屋の網戸には虫がたくさん集まり、いつのまにか忍び込んだ虫が照明器具の中に落ちている―――。そんな不愉快さや面倒な掃除の手間を軽減できる「虫を寄せつけにくいあかり」が開発されています。しかも、虫の眼には暗く感じさせるけれど、人には普通のあかりと変わらない明るさ感を保っています。夏の夜を快適に過ごせる、虫を寄せ付けないレベルが業界最高水準の照明器具「ムシベール」の技術をご紹介します。
※一般照明器具にて(低誘虫性蛍光灯等の着色系蛍光ランプ搭載器具を除く)2004年3月松下電工調べ




夜、あかりを目指して小さな昆虫が飛来します。緑が多い田園部はもちろん、都会でも溝のわずかな水で発生する“ユスリカ”や、街路樹に繁殖する“ガ”などが、窓ガラスに寄ってきて、不快な思いをします。照明のカバーのわずかな隙間から内部に侵入した虫は、見苦しく、掃除も面倒なものです。
では、どうすれば虫を寄せ付けずに済むのでしょうか? 社内研究室で何種類もの飛来昆虫を飼育しながらの研究が始まりました。


■主な飛来昆虫
       
ヨコバイ類   ウンカ類   チョウバエ類   ユスリカ類   ガ類

※蚊・ゴキブリなど光に誘われない虫には、ムシベールの効果はありません。




ご存知のように、光を分析すると赤から紫までの色に分かれます。ところが、人間の目に見える光(可視光線)と、虫の眼に見える光は同じではありません。虫は、人間が青みを感じる波長から人間の目には見えない紫外線を感じて寄ってきます。一般的な蛍光灯では、人間の目に見える波長と虫に見える波長がどちらも含まれています。




「虫の目に見える波長をカットすればよい」という発想は、20年以上前からありました。ところが、虫が寄らないようにするために、青い波長から紫外線部分を全部カットすると、あかりが黄色味を帯びて見えます。このために外構や業務用に使うことができても、人が生活する室内では物が黄色味を帯びて見えるために使用に耐えられませんでした。白熱灯では蛍光灯と比べて、低誘虫の効果が少しはありますが、省エネ等を配慮すると有効な手段とは言えません。また、一般蛍光灯の380nm以下の波長をカットした蛍光灯も開発されていますが、対策をしないものより効果はあるものの、虫の寄り付きを激減させるわけではありません。
そこで、人の目には自然に感じ、虫を寄せ付けない波長を改めて探究、410nmまでの波長をカットすることにしました。業界最高水準の特殊加工技術で、誘虫数が従来品の約70%をカットという大幅な低減を実現したのです。

※松下電工製下面開放型との比較。蚊・ゴキブリなど光に誘われない虫には効果がありません。


従来品 ムシベール
虫の眼で見ると、ムシベールのあかりは暗く見えています。
■虫と人間では、光の感じ方が異なります。

■誘虫数の比較(社内比較実験)
設置した器具の周囲の光環境によって、誘虫効果に差が生じます。
従来品 ムシベール
ムシベールでは、従来のあかりよりも集まる虫が少ないのがわかります。




波長をカットする方法は、照明のカバーで行っています。特殊な紫外線吸収剤を、アクリル樹脂に練り込むのです。この紫外線吸収剤の種類や配分の調節も簡単にできたわけではありません。効果を上げようと配分率を上げると、強度などに影響が出る……カバー内に塗布する方法もありましたが、長期的に安定して使うには、カバーの材料に練り込むのがベストだという結論を得るまでには、かなりの試行錯誤を必要としました。適切な配分率を得るまでテストを繰り返し、今では、照明の平均使用年数である10年間使用しても十分な耐用性がある性能を実現しています。
カバーの材料が出来上がると、虫の少ない冬でも虫への効果実験を行います。そこで、虫の幼虫を温度調整して成虫にまで育てて、効果実験を行いました。材料開発の裏側に「虫の育成」という別の努力がありました。
研究室で、虫の特性と波長の研究を重ねる。




もうひとつの問題は、照明カバー内の虫です。通常の照明器具では、飛来した虫が天井に取りつけた本体と、カバーの隙間から入り込み、出られずにカバー内に落下。死骸がランプカバー内に汚れとして残ることになります。「ムシベール」では、カバーの隙間をできるだけ少なくする密閉パッキン構造を採用。虫が器具内に入り込むのをほとんど防止しています。




カバーへのこだわりは、ユーザーのメンテナンス負担を軽減する意味もあります。低誘虫専用ランプにすると、ランプ交換の時に専用の低誘虫ランプを購入する必要があり、ランプの入手性などにわずらわしさがあります。「ムシベール」はカバー部分に効果があるので、一度購入すれば、後は一般のランプで対応でき、ずっと効果が得られるようになっています。お店に行って、器具にあった一般ランプで「ムシベール」効果が発揮できます。




「ムシベール」は、エクステリア関連の照明で商品の開発をスタートし、今では、室内のすべての照明に対応できるラインアップを揃えました。今では、外との出入り回数が多い玄関、長時間照明をつけるリビングなど、家中まるごと「ムシベール」のあかりにすることができます。

■家中ムシベールのあかりで、虫を寄せつけません。
※蚊・ゴキブリなど光に誘われない虫には効果がありません。
 




「ムシベール」のあかりにすることで、実はこんな効果もあります。蛍光灯は、人体に影響のない極微量な紫外線が出しています。この紫外線を「ムシベール」が約99%カットするので、壁に飾った絵画や写真などの色あせを軽減することができるのです。今まで気づきにくかったことですが、大切な絵画や写真を守る効果は、「ムシベール」の見逃せない魅力のひとつになっています。

※日光など蛍光灯以外の紫外線による影響は含みません。





虫の飛来を防ぎ、明るさは変わらず快適に…虫の眼にしか分からない違いが、実は暮らしの快適に繋がっていることがお分かりいただけましたでしょうか。
  従来品 ムシベール
写真は、JISL0841「日光に対する染色堅ろう度試験方法」の実験に用いるブルースケール試験片に蛍光灯を照射させて、加速実験した結果です。



低誘虫照明器具「ムシベール」の情報がご覧いただけます。